私のオーストラリア体験記⑧

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では次に『仕事に対する姿勢』

最初の3ヶ月は仕事をこなすのが精一杯で、周りの事は見えていませんでした。
また、上司から色々と指示が出て、もう無理だなぁ…と思っていました。

ですが、だんだんとある程度余裕が出てくるようになってから、
上司がなぜ細かいところまで指示を出すのか、ほんの少し分かった気がしました。

例えば書類の渡し方1つも、見られていました。
その意味は、相手が受取った際に何を感じるか。いかに見やすく、効果的にその紙の処理を行えるか。
ただ紙を渡すという行為でも、相手に対しての考慮が必要なんだなぁ。と思いました。

また、日本語の言葉遣いにも注意を払っていました。
日本で働く以上、適切な言葉遣いをしなければいけない。
また上司の秘書・部の庶務=代理の役目や部の顔となるので、
間違った言葉遣いをしては、だらしない印象を残してしまう。
きちんとした日本語を話す事の重要さに改めて気づきました。

また他の人に対しての忠誠心・実直さは、上司が業務をスムーズに行う為に、
秘書にとって非常に重要なポイントでもありました。

もちろん礼儀正しさ、きめ細やかさ、気遣い、控えめな態度は基本的な事でした。
私が女性ということもあって、こういった事の重要性を教えてくれたのだと思います。

勤務最終日は今でも思い出深い1日です。
朝のスケジュールの読み合わせは、とても寂しい雰囲気が漂っていました。
私が会社を出る時の、上司の涙目は今でも忘れられません。
それを思い出すだけでも今でも涙が出てきます。
その時に頂いたペンは、面接の時や重要場面にいつも持って行きます。
そのペンが私を守ってくれるんじゃないかと思って、今ではお守り代わりです。

今までの私は、仕事=大変で、ただお金を稼ぐ物という考えから、
『仕事は楽しいもの』なんだと思うようになりました。
また、人と人との繋がりの重要性や信頼性の重要さも学びました。
この上司との出会いが、私の人生に大きな影響をしていると言っても過言ではないと思います。

そんな充実な日々を過ごしていた私ですが、
ちょうど2年経った頃、将来の事を色々と考えるようになりました。

それは上司に対して、感謝の意とお礼を示す意味の巣立でもあったと思います。

続く…